『バイオハザード8』をクリアしてきました。
発表以来楽しみにしていて自分の中でハードルが上がっていると自覚していたのですが、カプコンさんはそんなハードルを楽々と超えてきてくれた。
バイオハザード7でバイオ熱が再燃し、主人公である「イーサン・ウィンターズ」という男にすっかり惚れ込んで感情移入して楽しんできただけに、本作のストーリーには泣かされてしまいました。
今作は個人的にほぼ全てが完璧で、不満点がおまけのマーセナリーズ系PvPコンテンツ以外にありません。
ですのでレビューというよりはバイオ8の感想記事です。
※重大なネタバレとZ描写があるので気にしない方だけ読み進めてください。
痛めつけられるイーサン
今回も序盤からずっと傷つき続けたイーサン。
それはもうボッコボコでしたね。見ていて痛いというか、イーサンが可哀想になる。
バイオ7でも散々な目にあいましたし、バイオ8ではOPから幸せな団欒をクリスの襲撃でぶち壊されました。
ドラクエ5の主人公並に壮絶な人生を送ってます。
(実際にはここの場面は幸せな団欒ではないのだけれど)
全身ボロボロにさせられながらも、一人称視点でも分かりやすくするためか集中的に腕がやられていました。
ワイヤーの怪我から始まり、指をカイジのように切断され、手のひらもキリストのように両手とも大きな鎌で抉られます。
そして極めつけは腕切断。またですよ。序盤の1面ボスに叩き斬られてしまいます。
イーサンの人生がハードモード過ぎる。
腕切断されたにも関わらず、自らその腕をくっつけて、何事も無かったかのように動かしているのを見た時にはさすがに「あれ?」となりました。
よくよく考えれば7でも切断されたのくっつけてる描写がありましたよね。
でも、そこらへんの設定あったのかもな~、これゲームだしな!と補完してスルーしました。
あれらは伏線だったわけですね。
前作からの伏線を巧みに回収し、新たな展開を生み出しているのも本作の魅力の一つです。
あんなにもプレイした7ですが、内容はうろ覚えです。
クリス達のようにやばい細菌に汚染されて都合の良い抗体持ちの身体になったのだと深く考えていませんでした。
よく考えると、抗体を持ってるからって切断された腕が瞬時にくっついてまた直ぐに動くようになるなんてどう考えてもおかしいです。
その違和感は終盤に種明かしされます。
イーサンの正体
終盤、ラスボスの「ミランダ」に遭遇するやいきなり心臓を抉られるイーサン。
このシーンは非常に衝撃的で「さすがのイーサンも死んだか」そう諦めてました。
心臓を抉られて生きてる人間なんていません。
この時は少し悲しくなりながらもクリスと主人公交代するんだと寂しいけど受け入れました。
不死身のイーサンの最後にしてはあっけなさ過ぎて現実味がなかったからなのかもしれない。
ちなみにクリスパートでは最新鋭の銃火器で無双できます!サーマルまで完備!
その場しのぎの武器でやりくりしてきた一般人イーサンとの格の違いを見せつけられました。
そのクリスパート終盤でイーサンの秘密がミアから明かされます。
実はイーサン、バイオ7の序盤で既に死んでました!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
バイオ7でファミパンを食らった際、倒れたところを何度も踏みつけられて絶命していのです。
その後エブリンの特異菌でカビ人間となり、生まれ変わっていたというのが事の真相。
だから不死身のような肉体だったわけですね。
人種的な意味も込めてほんとにベイカー家の仲間入りを果たしていたのでした。
7終了から8開始までの3年間、イーサンはカビに侵食され続け、全身カビ人間になっていました。
既に崩壊がはじまりかけていたところで心臓を破壊され、余命は一気に縮まってしまったようです。
身近に迫る死を悟りながらもミランダとの最後の戦いに挑んだのは一人娘のローズを救うため。
ブチャラティを思い出します。もうここからのシーンはずっと涙ぽろぽろです。
終盤、ミランダとの最終決戦を前にしてショップの利用を終えると、商人のデュークとイーサンが軽い会話を交わします。
これが二人のちょっとした関係性を感じるもので、少しの会話しかないのですけど、逆にそれが良くてしんみりしてしまった。
ミランダを倒してローズを救うイーサンですが、身体はもう限界で形を保てず崩壊していきます。
クリスにローズを託し、最後は自ら爆発に巻き込まれて(多分)死亡するイーサン。
バイオ6のピアーズの自己犠牲ではあまり感情は動かされなかったけれど、イーサンには泣きました;;
娘の為に命をかけて守ろうとする姿に本当に心打たれます。
イーサンマストダイ
死の淵を彷徨うも、一人娘を救うために奇跡の復活を遂げてラスボスからローズを救い出す。
ミランダの圧倒的な強さもイーサンの驚異的なタフさの前には無力でした。
イーサンあんた格好良すぎや;;
これまでの主人公がスーパーヒーローのように強くて格好良くて存在感があり目立っていたのに対し、イーサンはたいした実績もない一般人の新参主人公。
ついでに一人称視点で顔がはっきりと見れないのでどうしても存在が薄れてしまいがちです。
でも、今作のイーサンは歴代主人公にも引けを取らない程格好良くて輝いていましたね。
どんな目にあっても、どんな凶悪なボスが相手でも軽口を忘れず、ローズを救う為に絶対に諦めない男気に惚れました。
バイオハザード7の最高難易度『イーサンマストダイ』
DMCを思い出すフレーズですが、8はその言葉のとおりの結末になってしまいました。
けれども、プレイヤーの中にイーサンの存在は強く刻まれたはずです。
イーサン・ウィンターズは、シリーズの中でも特別な存在として、これからも多くのファンに愛されていくことでしょう。
今作はホラー要素は7より薄れてしまいましたが、5や6ほどアクションに寄りすぎておらず、4のようにホラーとアクションがいい具合にミックスされた良作でした。
相変わらずストーリーは面白くて先が知りたくてここ数日は仕事中もバイオの事ばかり考えていました。
分かりやすくステージ分けもされていて、ノーマルでも弾薬が大量に落ちているのでアクション苦手な人でも安心な親切設計です。
今回はシュールなおもしろ癒やし要素もありました。
それが料理です。フィールドに生息している鳥やブタさんを倒して料理出来ます。
魚やブタさんをナイフで出荷する様子はまるでモンハン。ブタさんの挙動もモンハンのモスっぽくて笑えます。
料理を開放する前に魚とブタさんの肉売っちゃったのは私だけではあるまい。
謎の商人デュークの正体は分らずじまいでした。
4リスペクトか今後のDLCで明かされるのか、次回作にももしかすると登場するかもしれませんね。
ベヨネッタみたいに「こいつ絶対裏ボスだろ!!!」なんてずっと疑っててごめん。全然違った。
考察スレを見てみるとまだまだストーリーには謎は多いようで、今回のイーサンの正体のような大どんでん返しをバイオ9で見せてくれるかもしれない。
今からバイオ9やその先のバイオハザードの展開が楽しみで仕方ありません。
『バイオハザード8』本当に良いゲームでした。
やってよかった!ありがとうカプコンさん!!!
ドミトレスク含めたクリーチャーデザインでパクリ疑惑のあるバイオ8ですが、そこらへんの脇を締めてカプコンさんにはこれからもアクションゲームの第一線で頑張ってほしいです。
次回作はイーサン死んじゃったのでローズ主人公かな~クリスも生きてたら操作したい。
ジジイになってもクリスは現役でいてほしいですね。
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